「大三国志展」と「レッドクリフ」
先週のことを忘れぬうちに記録。
先週木曜日(23日)福岡アジア美術館で「大三国志展」を見てきた。
「三国志」については、当方のブログの3月13日と7月8日にも記載あり。
3月7月の時は「三国志展」があるなんて全く知らなかった。
ましてや三国志が「レッドクリフ」なる題名で映画化され、11月に
公開されるなんて夢だに思わず知らずで・・・・
吉川英治著作の「三国志」を今年の3月から7月一杯掛けて、ン十年ぶりに
息も絶え絶え再読したのが、奇遇というか、間が良かったというか
なんだか今更ながら感無量。
自分が読んだのは、昭和41年講談社発行の本で、1,2,3巻の分。
↑は「三国志」執筆時代の吉川英治さんです。(昭和14年夏赤坂表町にて)
終戦前には執筆してたのですね。昭和13年前後に掛けて新聞小説の
長編小説として執筆。 上記写真は
昭和41年、講談社発刊の吉川英治全集のうち「三国志」に掲載の写真です。
↑は三国志が書かれた時代と著者一覧です。
(1)280年ごろ『三国志』(著・陳寿)三国時代(魏・呉・蜀)が
終焉を迎えた後、西晋という国の陳寿が著した歴史書。
(2)1500年ごろ『三国志演義』(著・羅貫中)明の時代民間伝承として
語られていた英雄達の伝説と、陳寿の『三国志』をもとに羅貫中が描いた
歴史小説。
(3)1938年『三国志』(著・吉川英治)
吉川英治さんは、少年の頃
久保天髄氏の「演技三国志」を熟読して、三更、四更まで灯火に
しがみついては、父に寝ろ寝ろといって叱られていたそうです。
吉川さんの「三国志」前書きとして下記のように書いてあります。
{本来、三国志の真意を酌むにはこの原書を読むに如くはないのであるが
今日の読者に、その難渋は耐ええぬことだし、一般の求める目的も意義も
大いに違うはずなので・・・}と・・・故に
吉川さんの『三国志』は口語体の中にも文語調アリで書かれてます。尚且つ
{漢文調の詩的表現・華麗豪壮な調・哀婉切々の情・悲歌慷慨辞句・
誇張幽玄な趣・拍案三嘆の熱の表現の中に群雄割拠の戦争の
有様が主題になっている}(これ吉川さんの表現)ので、
しかも約100年余の出来事を
書いてあるので読むのヘトヘトになったのです。
(4)1972年『三国志』(著・横山光輝) 吉川英治の「三国志」をベースに
全60巻の壮大なスケールの「三国志」マンガ。
後、多数の方が書いてますが記載はこれにて。
↑映画「レッドクリフ」パート1のパンフレット。監督ジョン・ウー。
レッドクリフ=赤壁。パート1は「赤壁の大襲撃」が見所らしい。
クリフとは切り立った岸壁のこと。
長江沿いの切り立った赤壁と鳥林(ウリン)の両岸で挟まれた水上での
呉と魏との戦いを表現した題名なんだろう。と思う。
呉の水軍都督周瑜(ユ)(映画ではトニー・レオン)が、蜀の諸葛亮孔明(映画では
金城武)の策略を用い、魏の曹操孟徳を追い詰め敗退させる
凄まじい水上の戦いまでがパート1では描かれてるのだろう。
(孔明はこの戦場からは脱出している)
パート2は来年の5月には公開予定らしい。
なるほど成る程。あれだけの遠大な内容が2〜3時間で描けるはずないもんねえ。
ちなみに、自分は曹操孟徳がお気に入り。
曹操の人となりは、冷酷、酷薄、直情、有能な者を極度に愛する。
↑三国志展のグッズ売り場で買ったクリアケース。
魏・呉・蜀に登場する主だった人物名と
横山光輝さんのマンガ本の人物絵が書いてあります。
追記・・・クリアケースの左上は三国になる前の後漢の主要人物が
描かれている。