テレビドラマ「花の誇り」小説2・(2)「又蔵の火」

hibi2tiyo2008-12-22


↑昨夜、テレビドラマで「花の誇り」原作 藤沢周平があってた。
どう思い出しても「花の誇り」なる題のものが藤沢さんの小説には
思いあたりがないなあと思ってたら映像のテロップに下記のような付記が・・
「榎(えのき)屋敷宵の春月」という原題から・・・とのことで・・・
それでも思い出せず、ドラマを見てるうち似たような内容の小説に思い当たった。
・・で本箱から探し出したのが上記。
この表題の文春文庫に表題他三つの中編が収録されてる。
その中の1篇が「榎屋敷宵の春月」=「花の誇り」
・・で再読で布団の中で読み始めて明方まで・・よって朝は二度寝で・・
こうゆうこと出来るのが毎日サンデーの身分で、時間による拘束なしが拠り所。
テレビドラマの大筋を藤沢周平原作より・・ということで
原題内容のものとは似て非なるドラマであった。
テレビとなると、ドラマチック・お涙頂戴・うるわしく等々を盛り込むのだろう。
若し藤沢周平さんが生きてたら何て言うかなあ〜なんて思ったり。
若し自分が原作者だったら、「私の書いたものに似てますが、違うものです。
でも、テレビドラマとして見る分には、それはそれとして面白いのでは」なんて。


今日は縮こまる程の寒さ・・で対策としてテーブルセンターをはじめとして山ほど
アイロンかけをした。ヌクヌク汗だくで体のびのび。

↑ 
再読とはいえ「又蔵の火」は重くて読むの遅々として進まなかった。
2.「又蔵の火」  昭和49年1月  文春文庫

6.  「恐喝」
7.  「賽子無宿」

8.  「又蔵の火」 又蔵が上意で殺されされた兄の敵討ちを烈火のごとく思い
           込み、果たすまでの暗さ哀れさが凝縮してる内容
9.  「割れた月」
10. 「帰郷」
以上5編が編集されてる。
藤沢周平さんが直木賞を受賞する直前直後に書かれた小説で
なんとも暗〜〜い内容だけど、胸につかえる鬱屈は残らない。
この頃書いたものを藤沢さんは負のロマンと表現してる。
読後感として、やりきれなさは多少は残った様な気分もあり。

胸につかえる鬱屈は、今の世情を超える事柄以上のものはないだろう。
自分としては、慌てず、己の暮らしを日々きちんとするしか仕様がないね!