(9)「時雨のあと」(10)「義民が駆ける」

hibi2tiyo2009-05-17

最近読んだ本
↓ 藤沢周平の本
9.「時雨のあと」  
 昭和51年8月  立風書房より発刊
 昭和57年6月  新潮文庫として刊行

下記,7編の短編集  数年間置いての再読だけど、新鮮そのもの。
何度でも繰り返し読みたくなる。更に再々読した。    

42.「時雨のあと」
43.「意気地なし」
  乳呑み子を残して女房に死なれた腕のいい蒔絵師の、虚脱状態の情けない姿と
  見るに見かねて乳呑み子の面倒を見ている同じ長屋に住む娘との話。
  ほろリとする話。
44.「秘密」  ボケた義父と嫁の話。
45.「鱗雲」
46.「果し合い」
  武家の次男に生まれたがゆえに、どこかに養子に行く以外は家付きの厄介者としての
  生涯を送った58歳の切ない男の話。最後は兄の息子(甥)の娘のために一身を呈する。
47.「雪あかり」 
  この小説は、かって山田洋次監督の「隠し剣 鬼の爪」という映画の中に
  挿入されてる話です。主演 永瀬正敏・松たかこ。
  藤沢周平原作なので、テレビで映画が放映されたときどうもいまいちピンと
  こないで、というのは映画が原作とかなり違うので悩んだ。
  そこで、最近「雪明り」を再読してハッと気がついた。
  慌てて藤沢周平作「隠し剣鬼の爪」を引っ張り出して再読。・・で大いに納得。
  「雪あかり」と「隠し剣鬼の爪」を合体させた映画だったんだと・・・・
  遅ればせながらハッきり理解。・・で数年のもやもやが解決できた。メデタイ。 
48.「闇の顔」
  上司の金権、収賄に巻き込まれた下級武士の切なくも、懲悪を感じる話。

49.10.「義民が駆ける」  初読み
昭和51年9月発行  中央公論社
「歴史と人物」月刊誌にS50年8月号〜S51年6月号に掲載
昭和55年 中公文庫刊行

天保一揆、あるいは天保義民という名で呼ばれている、羽州庄内藩の領民が
藩主酒井家を国替え(移封)させるという幕命に抗して闘ったいう騒動を
基にして書いた歴史・時代小説(著者あとがきより)
長編歴史ものゆえ再読はきつい。と思う。

NHKテレビドラマ「天地人」から後々の話で、徳川家の大御所や将軍や老中の
間をつなぐ水野忠篤に川越藩主松平斉典が大枚の賄賂を使って
川越藩庄内藩の国替えを実現しようとしたことにかかわる騒動の話で
篤姫」よりちょっと前のことだろうと思う。


しかしNHK大河ドラマも計画性がないねえ。
時代があっち行ったりこっち行ったりで・・・・歴史としての繋がりゼロ。
今まではそれはそれとして、この辺で思いっ切り2009年前にさかのぼり
年代順に日本歴史の総ざらえ的なドラマを年代順に20年計画ぐらいで
打ち出したらどうかね。
2000年分を20年とすると年100年分か。ちと無理かねえ。
だったら年2話にして1話50年分とか。
特殊法人NHKにしかできないことだと思うけど・・・・・。
20年後の自分は老麗真っ盛りでまだ間に合うよ。


*皆様、新型インフルエンザを引き込まぬようくれぐれも気をつけましょう。
日本にも発症患者がではじめました。
新しもの好きの自分もこればかりはね!
しかし、パンデミック感染症が世界的規模で同時に流行すること)は
ドラマやニュースの中の出来事だけではないんだねえ〜〜〜
驚きと感心が半々。